佐藤 良二(読み)サトウ リョウジ

20世紀日本人名事典 「佐藤 良二」の解説

佐藤 良二
サトウ リョウジ

昭和期の市民運動家 元・国鉄バス車掌。 奥美濃の桜守。



生年
昭和4(1929)年

没年
昭和52(1977)年1月25日

出生地
岐阜県郡上郡白鳥町

経歴
昭和20年16歳で国鉄に入り、41年名古屋から金沢まで、岐阜の山間部を走る国鉄バス・名金線の車掌に。「自分はどう生きるべきか」を考え続けていた時、沿線上で樹齢400年の“荘川桜”に出会ったのがきっかけで、“太平洋と日本海を桜のトンネルで結ぼう”と30万本の植樹を計画。52年難病で47歳の若さで命を失うまで、11年間に2千本を植え、“奥美濃の桜守”といわれた。59年NHKでその生涯をたどるドキュメンタリー「桜紀行―名金線・もう一つの旅」が制作され、好評を博す。62年同作品のディレクター・中村儀朋(NHK名古屋放送局)により、遺作手記などを再構成した「さくら道―国鉄バス車掌佐藤良二さんの生涯」が出版された。平成6年には映画「さくら」(神山征二郎監督)が故郷で封切られる。また、姉のてるさんによって“桜守”の夢が受け継がれている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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