伸子張り(読み)シンシバリ

デジタル大辞泉 「伸子張り」の意味・読み・例文・類語

しんし‐ばり【伸子張り】

洗濯した布や染めた布帛ふはくを、伸子を使ってしわをのばし乾かす方法

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伸子張り」の意味・わかりやすい解説

伸子張り
しんしばり

和服地の小幅絹織物の洗い張りに用いる方法の一つ。桃山時代頃から始ったといわれるが,その用具は今日も変らず,1反の布の縦の両端末を張り手棒ではさんで引張り,竹ひごの両端に真鍮の針をつけた伸子と呼ばれる用具で布を横に張り広げる。濡れると縮むお召縮緬 (ちりめん) ,乾くとアイロンではしわが消えにくい羽二重や紗などを,幅をそろえて仕上げるのに用いられ,また手描き友禅,更紗などの染色にも用いられる。着尺地1反に 300本の伸子を用いる。

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百科事典マイペディア 「伸子張り」の意味・わかりやすい解説

伸子張り【しんしばり】

和服の洗濯法である洗張りの一種。和服をほどいて反物の形に縫い合わせ,洗ってふのりをつけ,両端を張手棒でとめて長く張る。布の両耳に伸子(両端に針のついた40cmほどの細い竹棒)をかけ並べ,竹の弾力で布を張る。煩雑で場所をとるが仕上がりの風合はよく,縮緬(ちりめん)やお召などぬれると縮みやすい絹織物に適する。→板張り

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改訂新版 世界大百科事典 「伸子張り」の意味・わかりやすい解説

伸子張り (しんしばり)

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世界大百科事典(旧版)内の伸子張りの言及

【洗張り】より

…古くからの和服専門の洗濯方法。洗ったのちのりをつけて伸子張り(しんしばり)や板張りを行って乾燥させる。事前に解く作業を伴うため,解洗い(ときあらい)ともいう。…

※「伸子張り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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