伯家部類(読み)はっけぶるい

改訂新版 世界大百科事典 「伯家部類」の意味・わかりやすい解説

伯家部類 (はっけぶるい)

神祇伯白川家の管掌した神事部類わけし記した書。《白川家部類》《白川家秘記》《神事部類抄》などとも称す。2巻。神祇官の長官神祇伯には,1046年(永承1)花山天皇皇子清仁親王の子延信王が就任して以来世襲,伯家(白川家)としての職を管掌してきたが,宝暦年中(1751-64)神祇伯雅富王が,谷口祐之に命じ撰させた書。宮廷神事について同家伝来の文書記録類より部類ごとに抄出した書で,神祇伯の職掌より宮廷神事の実際を知る上の根本史料の一つ。その部類は,神祇官の事,内侍所の事および渡御の事,内侍所神楽の事,内侍所御搦(おからみ)の事,御拝の事,毎朝御拝の事,臨時御拝の事,正月御拝の事,伊勢遷宮の事,例幣の事,大嘗祭の事,即位由奉幣の事,御社祈願の事,公卿勅使の事,鎮魂祭の事,八神殿再興の事,伯家家系の事,褰帳けんちよう)女王の事,神事伝授の事,斎籠(いみごもり)の事,伯無喪服の事などである。
伯家神道
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伯家部類」の意味・わかりやすい解説

伯家部類
はっけぶるい

『白川家部類』ともいう。谷口祐之編。2巻。神祇伯白川家が管掌した宮廷神事の古代から江戸時代中期にいたる記録を類別に編纂集成した家伝書。神祇官のことから伯無喪服のことまでの 24項目から成る。 (→伯家神道 )

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