会典・会典事例(読み)かいてん・かいてんじれい(英語表記)hui dian-hui dian shi li

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「会典・会典事例」の意味・わかりやすい解説

会典・会典事例
かいてん・かいてんじれい
hui dian-hui dian shi li

中国,明・清代の総合法典。明では当初,律令編纂を行なったが,令はあまり簡単で改修もされず,代って行政法規について,種々の単行法典が作られた。しかし,諸法典間の総合性を欠くところから,一般行政規程を総括し,かつその変更分をも事例として付加して,会典編纂事業が進められた。明代に正徳4 (1509) 年,嘉靖 28 (49) 年 (ただし頒行せず) ,万暦 15 (87) 年の3回,清代に康煕 29 (1690) 年,雍正 10 (1732) 年,乾隆 29 (64) 年,嘉慶 17 (1812) 年,光緒 25 (99) 年の5回編纂された。乾隆以降,事例の部を分ける形式がとられた。すなわち,乾隆会典は,会典と会典則例から成り,嘉慶,光緒の会典は,会典,会典図,会典事例の3部から成っている。なお,明・清代の制を継受した李氏朝鮮においても経国大典,續大典,大典通編が編纂され,李大王2 (1865) 年にこれらを集大成した大典会通が成立した。

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