精選版 日本国語大辞典 「伊藤痴遊」の意味・読み・例文・類語
いとう‐ちゆう【伊藤痴遊】
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講釈師。本名仁太郎(にたろう)。横浜生まれ。自由党に入り、星亨(とおる)に師事。東京府会議員などを経て、1928年(昭和3)普通選挙第1回の衆議院議員に当選。一方、1890年(明治23)双木舎(そうぼくしゃ)痴遊と名のり、自らの見聞に裏打ちされた自作の政治講談を行い、のち伊藤と改める。『伊藤痴遊全集』全30巻(1929~31)は講釈師として空前で、ほかに話術の向上を図って話術倶楽部(クラブ)を創設、1935年創刊の『痴遊雑誌』は舌耕(ぜっこう)文芸の研究資料として有益である。なお、2代(1910―83)は本名妹尾(せのお)謙治。初代の娘婿で、田辺南遊を経て1958年(昭和33)に襲名。初代と同じく、政治講談、時事講談を得意とした。
[延広真治]
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