伊富岐神社(読み)いぶきじんじや

日本歴史地名大系 「伊富岐神社」の解説

伊富岐神社
いぶきじんじや

[現在地名]垂井町伊吹

伊吹いぶき集落の北に鎮座。古くから山岳信仰の対象とされてきた伊吹山北西にそびえる。祭神は多多美比古命など、旧県社。「延喜式」記載の不破郡三座(大一座・小二座)の一つ「伊富岐いふきの神社」に比定され、美濃国神名帳には不破郡八二社の一として正一位伊福貴大明神とみえる。「文徳実録」仁寿二年(八五二)一二月二日条に「伊富岐神」とみえ、官社に列せられた。次いで貞観七年(八六五)五月八日に従四位下、元慶元年(八七七)閏二月二一日には従四位上を授けられている(三代実録)

祭神については諸伝があり、「帝王編年記」は多多美比古命とする。これは「夷服岳神」であるという。「竹生島縁起」「伊呂波字類抄」には気吹雄命とあり、近世の「美濃明細記」や伴信友「神名帳考証」では草葺不合尊としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「伊富岐神社」の解説

伊富岐神社

岐阜県不破郡垂井町にある神社。“伊富岐”は「いぶき」と読み、伊吹山の南東に位置する。祭神は多多美彦命(たたみひこのみこと)など。旧県社。

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