伊奈波神社(読み)イナバジンジャ

デジタル大辞泉 「伊奈波神社」の意味・読み・例文・類語

いなば‐じんじゃ【伊奈波神社】

岐阜市伊奈波通りにある神社。主祭神五十瓊敷入彦命いそにしきいりひこのみこと。正一位伊奈波大明神

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精選版 日本国語大辞典 「伊奈波神社」の意味・読み・例文・類語

いなば‐じんじゃ【伊奈波神社】

岐阜市伊奈波通にある神社。旧国幣小社。祭神は五十瓊敷入彦命(いそにしきいりひこのみこと)ほか四柱。景行天皇一四年の創祀と伝える。岐阜市の総氏神で四月四、五日の例祭は岐阜祭りとして知られる。美濃国三の宮。

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日本歴史地名大系 「伊奈波神社」の解説

伊奈波神社
いなばじんじや

[現在地名]岐阜市伊奈波通

金華きんか山の南西支脈、伊奈波山および稲荷いなり山の谷間に鎮座する。祭神は五十瓊敷入彦命を主神に、渟熨斗媛命・日葉酢媛命・彦多都彦命(丹波道主命)物部十千根命を配する。旧国幣小社。社伝によると当地方の開発者である五十瓊敷入彦を景行天皇一四年に現鎮座地の北東方椿原つばきはら(現丸山)の地に祀ったのを始めとする。「日本霊異記」下巻第三一(女人、石を産生みて神とし斎ク縁)に「比べる郡に名を淳見あつみと曰ふ有り、是の郡の部内に大神有り、名を伊奈婆と曰ふ」とみえる。承和一二年(八四五)七月一六日、無位であった伊奈波神に国司等解状によって従五位下が授けられ(続日本後紀)、貞観一一年(八六九)一二月五日に正五位上(三代実録)、元慶四年(八八〇)一一月九日には従四位下が授けられている(同書)美濃国神名帳によると厚見あつみ郡一八社の一で正一位伊奈波大神とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「伊奈波神社」の意味・わかりやすい解説

伊奈波神社
いなばじんじゃ

岐阜市伊奈波通に鎮座。主神は五十瓊敷入彦命(いにしきいりひこのみこと)。相殿(あいどの)には日葉酢媛命(ひわすひめのみこと)ほか3神を祀(まつ)る。主神は第11代垂仁(すいにん)天皇の子で、この地方の開拓の祖神と伝えている。正一位伊奈波大明神とも美濃(みの)国三宮ともよばれてきたこの地方の名社。旧国幣小社。4月5日の例祭(岐阜祭)、1月15日の筒粥(つつがゆ)神事、旧暦1月晦日(みそか)の「花の撓(とう)大祭」(筒粥神事の神占(かんうら)を示して当年豊作を祈る)が有名である。宝物には太刀(たち)(銘景依。国の重要文化財)、卜部兼前(うらべかねさき)の『神社本縁起』、神鏡など数多い。

[飯尾直樹]

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百科事典マイペディア 「伊奈波神社」の意味・わかりやすい解説

伊奈波神社【いなばじんじゃ】

岐阜市伊奈波通に鎮座。五十瓊敷入彦(いそにしきいりひこ)命をまつる。旧国幣小社。景行天皇の時,東夷平定に功があった同命をまつったのが始まりという。《日本霊異記》には伊奈婆とみえる。例祭は4月5・6日で岐阜祭といい,神幸行列,神楽山車がある。

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