代掻き(読み)シロカキ

デジタル大辞泉 「代掻き」の意味・読み・例文・類語

しろ‐かき【代×掻き】

田植えのために、田に水を入れて土を砕いてかきならす作業。田掻き。 夏》

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百科事典マイペディア 「代掻き」の意味・わかりやすい解説

代掻き【しろかき】

田植の前に水田に水を入れて土塊を砕く作業。水田の漏水を防止し,田植を容易にする。また肥料と土をよく混合し,田面を平らにするとともに,雑草,害虫等の除去を助ける。一毛作乾田では秋季の稲刈後に耕起して翌春砕土を行い,代掻きは田植までに行われる。二毛作田では,裏作物を収穫した後,耕起,代掻きを行う。代掻きは以前はまぐわ馬鍬)を牛馬に牽引(けんいん)させて行ったが,現在はトラクターに代掻きローターを取りつけて行うことが多い。
→関連項目水田土壌保温折衷苗代

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「代掻き」の意味・わかりやすい解説

代掻き
しろかき

田に水を入れた状態で、土の塊を細かく砕く作業。田面に散布した肥料を混和するとともに、表面の土を柔らかくして田面を均平にし、また水田の漏水を抑える効果がある。田面が凸凹だと、田植がしにくく、また、田植後に水を入れたとき、稲株が沈んだり、水が届かなかったりするので、これを防ぐために田面を均平にする作業はきわめて重要である。従来の人力あるいは畜力を用いた時代は田を荒起こししたのち水を入れ、数日置きに数回櫛型(くしがた)馬鍬(まぐわ)などを用いて代掻き作業を行って、それぞれ荒代(あらしろ)、中代(なかしろ)、植代(うえしろ)とよんだ。現在は一般に、ロータリーティラーなど耕うん用機械で耕し、水を入れてからロータリーティラー、カゴ型ローターなどで代掻きを行う。

[星川清親]

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