代(地質学的な時間区分単位)(読み)だい

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

代(地質学的な時間区分単位)
だい

地質学的な時間(時代)区分単位のうち普通に使われる最大の単位。時間層序(時代―岩相)区分単位の界に相当する。すなわち、界に相当する岩石地層の形成堆積(たいせき)した時間間隔を代とよぶ。カンブリア紀以降の地質時代は、古生代中生代、および新生代に分けられ、その時代区分は地球上の生命の発展段階と対応している。代は、地質時代区分の階級では紀より大きく、それぞれの代は二つ以上の紀を含み、また累代より小さい。古生代、中生代、新生代は一括して顕生累代とよばれる。それより前は隠生累代といわれ、古い始生代と新しい原生代に二分されたこともあったが、最近では隠生累代に多くの化石が発見され、さらに放射年代測定の結果、この二分が時間的な区分になっていないことがわかったため、現在これらは一括され先カンブリア時代とよばれている。

[花井哲郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例