他人の空似(読み)たにんのそらに

精選版 日本国語大辞典 「他人の空似」の意味・読み・例文・類語

たにん【他人】 の=空似(そらに)[=猿似(さるに)

血縁がつながっていないのに、顔つきなどが偶然よく似ていること。〔俚言集覧(1797頃)〕
人情本仮名文章娘節用(1831‐34)前「たとへにも、他人空似(ソラニ)といふけれど、どふも佗人とはおもはれねへが」

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デジタル大辞泉 「他人の空似」の意味・読み・例文・類語

他人たにん空似そらに

血筋のつながっていない者が偶然によく似ていること。

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ことわざを知る辞典 「他人の空似」の解説

他人の空似

血縁がつながっていないのに、顔つきなどが偶然よく似ていること。

[使用例] これをどうしたことであろう。他人の空似にしてはあまりよく似過ぎて居ると[夢野久作*白髪小僧|1922]

[解説] 古くは、「他人の猿似」が用いられ、音が近い「空似」がしだいに好まれるようになり、江戸後期から「他人の空似」が多用されています。「猿似」は猿がみなよく似ているところからいいます。

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