仕舞屋・仕廻屋(読み)しもうたや

精選版 日本国語大辞典 「仕舞屋・仕廻屋」の意味・読み・例文・類語

しもうた‐や しまうた‥【仕舞屋・仕廻屋】

〘名〙 (「商売をしまった家」の意)
① 以前は商家であったが、その商売をやめた人。また、その建物。表向きは商売をしないで、家作、地代金利などで生活している富裕な家。しもたや。
※俳諧・二葉集(1679)「しまふた屋よい取置の堺衆 台碓(だいからうす)の米でまふけて〈梅朝〉」
② 資産をなくして家業をたたんだ家。
洒落本・通人の寐言(1782)上「芸者でも女郎でも、なんでもかでも十九文横町に、かしやかりのしまふたや、引うつるとまもなく銭金できず」
③ 一般の住宅。商店に対していう。しもたや。
明暗(1916)〈夏目漱石〉一二三「一口でいふと、ハイカラな仕舞(シマ)ふた屋(ヤ)と評しさへすれば、それですぐ首肯(うなづ)かれる此家職業は」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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