仏法僧(読み)ぶっぽうそう

精選版 日本国語大辞典 「仏法僧」の意味・読み・例文・類語

ぶっ‐ぽう‐そう ‥ポフ‥【仏法僧】

〘名〙
① 仏と、その仏が説いた教えと、その教えを奉ずる僧、または教団。三宝。
万葉(8C後)五・悲歎俗道仮合即離易去難留詩序「竊以 釈慈之示教〈謂釈氏慈氏〉 先開三帰〈謂依仏法僧〉五戒
ブッポウソウ科の鳥。全長約三〇センチメートルで、大きさは鳩ぐらい。頭・風切り羽・尾羽の大半が黒いほかは美しい青緑色で、あしくちばしは赤い。風切り羽の基部に青白色帯があり、飛行時に顕著。東アジアからインド、東南アジア、オーストラリアにかけて分布し、日本には五月頃本州以南に渡来し、繁殖。九月頃南方へ去る。杉・檜などの高木からなる山地にすみ、大形昆虫を捕食。ゲッゲッと悪声を出す。古来、霊鳥として名高く、「ぶっぽうそう」と鳴くと思われてこの名があったが、実際にその鳴き声をもつのはコノハズクと判明したため、「姿の仏法僧」ともいう。三宝鳥。《季・夏》
躬恒集(924頃)「仏法僧といふ鳥のなく」
※俳諧・談林十百韻(1675)上「大伽欄雲に隔たる朝朗〈一朝〉 つとめの鐘に仏法僧なく〈一鉄〉」
③ (鳴き声が「ぶっぽうそう」と聞こえるところから) 鳥「このはずく(木葉木菟)」の異名

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デジタル大辞泉 「仏法僧」の意味・読み・例文・類語

ぶっ‐ぽう‐そう〔‐ポフ‐〕【仏法僧】

仏と、仏の説いた法と、仏法を行ずる僧または教団。三宝さんぼう

ブッポウソウ科の鳥。全長約30センチ。体は濃青色で頭が黒く、くちばしと脚が赤い。日本では夏鳥。林にすみグエーグエーと鳴き、俗に「姿のブッポウソウ」といわれる。冬季南アジアへ渡る。
ブッポウソウ目ブッポウソウ科の鳥の総称。ハト大のものが多く、羽色は青色を主とする。旧世界に16種が分布。ブッポウソウ目にはカワセミ科・ヤツガシラ科なども含まれる。
コノハズクの鳴き声の聞きなし。俗にコノハズクを「声のブッポウソウ」という。 夏》「―こだまかへして杉てり/林火
[類語](3かあかあがちゃがちゃかりかりきゃっきゃっくつくつぼうしけいけいけろけろけんけんこんこんこんこけこっこうかなかなごろにゃんじいじいじいちちよちちよちちろちゅうちゅうちゅうちりちりちんちろりんつくつくぼうしつづりさせてっぺんかけたか東天紅トッケイにしはつにゃあにゃあにゃんにゃんぴいちくぱあちくぴいぴいひとくひよひよぴよぴよほうほけきょほぞんかけたかぽっぽほろほろほろほろろめえめえもうもうりんりんわんわんわん

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動植物名よみかた辞典 普及版 「仏法僧」の解説

仏法僧 (ブッポウソウ)

学名Eurystomus orientalis
動物。ブッポウソウ科の渡り鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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