仏刹(読み)ぶっせつ

精選版 日本国語大辞典 「仏刹」の意味・読み・例文・類語

ぶっ‐せつ【仏刹】

〘名〙 (「せつ」は「刹」の慣用音)
① (「刹(せつ)」はkṣetra の音訳、刹多羅の略。土、国の意) 仏土仏国浄土。ぶっさつ。
往生要集(984‐985)大文二「無央数之仏刹。如咫尺往来」
寺院仏閣。また、特に寺の塔をいう。ぶっさつ。
書紀(720)推古一四年五月(岩崎本訓)「方に仏刹(音読)を建てむと将て、肇めて舎利(音読)を求む」 〔江休復‐牟駝岡閲馬詩〕

ぶっ‐さつ【仏刹】

江戸繁昌記(1832‐36)四「乃神叢仏刹(ブッサツ)に至るまで、従て寂寥」

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デジタル大辞泉 「仏刹」の意味・読み・例文・類語

ぶっ‐さつ【仏刹】

寺院。寺。ぶっせつ。
浄土。仏国。仏土。ぶっせつ。
[類語]伽藍仏閣寺院仏家梵刹仏寺山門古寺古刹巨刹名刹

ぶっ‐せつ【仏刹】

ぶっさつ(仏刹)

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普及版 字通 「仏刹」の読み・字形・画数・意味

【仏刹】ぶつせつ

寺。

字通「仏」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の仏刹の言及

【寺院】より

…仏教の宗教活動の中心となる建物およびその所在する領域(境内)。精舎(しようじや),僧伽藍(そうぎやらん)(伽藍(がらん)),仏刹(ぶつさつ),寺(てら)などとも呼ばれ,仏舎利をまつる塔,仏像や諸尊像をまつり仏事供養を行う諸堂,僧侶の修行のための諸施設,布教のための諸施設などを含む。
[インド]
 仏教寺院は,釈迦が比丘(びく)たちの修行のため,雨季に一定の土地を画して(結界)止住させた(安居(あんご))ことに始まる。…

※「仏刹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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