仇野(読み)あだしの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「仇野」の意味・わかりやすい解説

仇野
あだしの

京都市西部、右京区嵯峨(さが)の小倉(おぐら)山北東麓(ろく)一帯総称。化野、徒野などとも書く。『徒然草(つれづれぐさ)』にも「あだし野の露消ゆる時なく……」と記された昔の風葬の地と伝えられ、法然(ほうねん)房源空が常行念仏の道場とした化野念仏寺がある。その境内には、周辺から出土した7500もの地蔵や小石塔が明治時代に集められ、無縁仏として祀(まつ)られている。8月の地蔵盆には千灯供養(せんとうくよう)が行われる。

織田武雄

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android