人工貯水池(読み)じんこうちょすいち

世界大百科事典(旧版)内の人工貯水池の言及

【上水道】より

…日本では火山地帯の多いこと,森林が比較的よく保護されてきたことは流出の平滑化に有利な点であるが,反面で急峻な山地部が多いこと,降水の大半が梅雨期と台風期にまとめて降ること,裏日本では冬期の積雪が春先に一度に流出してしまうこと,内陸部の開発が進められていることなどの不利な面も多く,有効に利用できている水量は総流出量の半分にも満たない。そこで人工貯水池をつくって,もしくは天然湖沼や湿地帯を利用して洪水流を貯留し,それを渇水時に補給して下流の水利用に当てる必要が生ずる。とくに水需給の迫(ひつぱく)した地域では,十数年とか数十年に1回生ずるような低確率の少雨年を想定した備蓄ダムを計画するなど,安定な水資源の確保に努力が注がれている。…

※「人工貯水池」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」