人国記(読み)ジンコッキ

デジタル大辞泉 「人国記」の意味・読み・例文・類語

じんこっ‐き〔ジンコク‐〕【人国記】


日本全国の地理風俗人情などを国別に書き記した書物
国別または府県別に、その地方出身の著名な人物を評論した記事、または書物。
地誌著者成立年未詳。2巻。室町末期の成立か。元禄14年(1701)改編本として刊行。日本各国の人情・気質を風土と関連づけて論じたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「人国記」の意味・読み・例文・類語

じんこく‐き【人国記】

[1] 〘名〙
各地の地理、風俗、人情などを国別に記した書物。
② 国別または都道府県別に、その地方出身の有名な人物に論評を加えた書物。
[2] 地誌。二巻。北条時頼作と伝えるが、室町末期頃の成立によるものを、関祖衡により「新刊人国記」として改編、出版。元祿一三年(一七〇〇)序、同一四年刊。日本各国の人情、風俗を地理的環境と関連させながら論ずる。

じんこっ‐き ジンコク‥【人国記】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人国記」の意味・わかりやすい解説

人国記
じんこくき

2巻。近世初期の地誌。北条時頼の作とされているが,現在では近世初頭の著作と考えられている。内容は,五畿内七道諸国の地理,風俗,民情などについて簡単な記述を加えたものである。

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