京丹波(町)(読み)きょうたんば

日本大百科全書(ニッポニカ) 「京丹波(町)」の意味・わかりやすい解説

京丹波(町)
きょうたんば

京都府中西部、船井(ふない)郡にある町。南西部を兵庫県と接する。2005年(平成17)、同郡丹波町(たんばちょう)、瑞穂町(みずほちょう)、和知町(わちちょう)が合併して成立。町名は一般公募により、「(兵庫県ではなく)京都府の丹波地域に位置する町」を表している。丹波高原の由良(ゆら)川水系上流部にあって、長老(ちょうろう)ヶ岳(917メートル)をはじめとする標高400~600メートルの山々に囲まれ、町域の約8割を森林が占める。JR山陰本線、京都縦貫自動車道、国道9号、27号、173号が通じ、京阪神大都市圏へのアクセスはよい。須知(しゅうち)は江戸時代には、丹後・丹波と京都を結ぶ道(京街道)の要衝であった。現在の基幹産業は農業、林業で、畜産酪農も行われる。丹波栗、丹波黒大豆、アズキ(丹波大納言(だいなごん))の産地として知られ、マツタケアユなども特産品。九手(くて)神社本殿、大福光(だいふくこう)寺の本堂・多宝塔、渡辺家住宅、下粟野(しもあわの)の観音堂などは国指定重要文化財。和知地区では和太鼓、人形浄瑠璃(じょうるり)などの民俗芸能を伝える。グリーンランドみずほ、ウッディパルわち、アグリパークわち、府立丹波自然運動公園などの体験施設・スポーツ施設がある。2016年(平成28)、長老ヶ岳など一帯京都丹波高原国定公園に指定された。面積303.09平方キロメートル、人口1万2907(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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