普及版 字通 「亢(漢字)」の読み・字形・画数・意味
亢
4画
(異体字)頏
13画
[字訓] くび
[説文解字]
[字形] 象形
人の咽喉(のど)、胡脈とよばれる動脈部分を含む形。〔説文〕十下に「人の頸(くび)なり」とし、「大の省に從ひ、頸の形に象る」という。絞首することを「亢を絶つ」「亢を(くび)る」、また首をあげて抗することを抵抗、優劣を争うことを頡頏(けつこう)のようにいう。首を抗直にする形が亢である。
[訓義]
1. くび、のど。
2. くびをあげる、仰ぐ、たかぶる、たかい。
3. あたる、ふせぐ、つよい。
4. きわまる、ほどをすぎる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕亢 タクラブ・アグ・タカシ・キハマル・アタル・カハク・フセグ 〔字鏡集〕亢 アグ・キハム・ハジメ・フセグ・タクラブ・タカシ・キハマル・カハク・アタル・オホキナリ・オホキニ・チカ・ヒトノクビ・タカシ・チル・タクラブ・ヲカ
[部首]
〔説文〕に(こう)を属し、「直項、の皃」とし、「亢に從ひ、(しゆん)に從ふ。は倨なり。亢は亦聲」という。は厶(すき)を頭とする神像で、やはり頸をあげた形であろう。〔玉〕には別に三字を属するが、みな用例がない。
[声系]
〔説文〕に亢声として・伉・・抗など十五字を収める。頏は亢の重文。亢声の字には、抗直にして相敵する意をもつものが多い。
[語系]
亢kang、頸kiengは声義が近い。剄kyeng、項heongも頸部に関する字である。
[熟語]
亢扞▶・亢旱▶・亢顔▶・亢拒▶・亢見▶・亢言▶・亢亢▶・亢昂▶・亢衡▶・亢傲▶・亢身▶・亢進▶・亢世▶・亢節▶・亢壮▶・亢爽▶・亢燥▶・亢直▶・亢眉▶・亢鼻▶・亢奮▶・亢満▶・亢揚▶・亢竜▶・亢礼▶・亢▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報