20世紀日本人名事典 「井上 勤」の解説 井上 勤イノウエ ツトム 明治期の翻訳家 生年嘉永3年9月15日(1850年) 没年昭和3(1928)年10月22日 出生地阿波国(徳島県) 別名号=春泉 経歴幼年時代から英語を学び、後に独語を学んで、16歳でドイツ領事館に入る。明治13年に上京、14年大蔵省関税局に入り、16年文部省に転じ、さらに宮内省、元老院などで活躍し、23年退官。その間ヴェルヌ「九十七時二十分間 月世界旅行」や「月世界一周」、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」の訳「西洋珍談 人肉質入裁判」など多くを翻訳し、明治初期の西洋文学紹介に大きく貢献した。また大蔵省時代は、ビッガローの関税論などの翻訳もしている。 出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報