五感(読み)ごかん

精選版 日本国語大辞典 「五感」の意味・読み・例文・類語

ご‐かん【五感】

〘名〙 目、耳、鼻、舌、皮膚五官を通じて外界物事を感ずる視、聴、嗅、味、触の五つ感覚
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一九「五感(ゴカン)の鋭利に過る者を鈍くし、架空の想像をおさゆる事是なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「五感」の意味・読み・例文・類語

ご‐かん【五感】

きゅうの五つの感覚。これらの感覚によって外界の状態を認識する。「五感を研ぎすませる」
[類語]味覚視覚触覚聴覚嗅覚感覚知覚官能体感肉感感触感じセンス錯覚幻覚

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「五感」の意味・わかりやすい解説

五感 (ごかん)
five senses

古くアリストテレスの時代から,外界のいろいろな刺激によって生ずる感覚として視覚,聴覚,味覚,嗅(きゆう)覚,触覚の五つが区別されてきた。これを五感という。この五つの感覚は今日でいう感覚の種に相当するものであるが,感覚の種はこの五つに限られたものではなく,とくに触覚で代表されている皮膚感覚は,触・圧覚,温覚,冷覚,振動感覚などが区別されており,そのほか位置および運動感覚,平衡感覚などが感覚の種とみなされている。第六感という言葉があるが,これは上記の五感に含まれない6番目の感覚の意味で,文献的には,ベルCharles Bell(1826)が筋肉の運動感覚に対して,これを第六感the sixth senseといってはじめ使ったとされている。また身体の一般的感覚cenesthesiaの意味で用いる場合もある。ジャバールE.Javalは1905年に未開人にみられる〈本能的〉ともいうべき探索能力,方向感覚を第六感としている。
感覚
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

とっさの日本語便利帳 「五感」の解説

五感

▽視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

世界大百科事典(旧版)内の五感の言及

【感覚】より

…このような受容器の相違に基づき感覚は種modalityに類別される。古くから五感といわれた視覚,聴覚,触覚,味覚,嗅覚のみならず,平衡感覚,温覚,冷覚,振動感覚,痛覚なども種である。さらに同じ感覚種内でも個々の受容器の特性の違いから起こる感覚の内容の違いを質qualityという(表1)。…

※「五感」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android