二等分線(読み)にとうぶんせん

精選版 日本国語大辞典 「二等分線」の意味・読み・例文・類語

にとうぶん‐せん【二等分線】

〘名〙 長さ・角・面積など図形に関する量を二等分する直線。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「二等分線」の意味・わかりやすい解説

二等分線
にとうぶんせん

角の頂点を通ってその角を同じ大きさの角に分ける直線を角の二等分線という。二等分線上の点で角の内部にある点から角の二辺へ至る距離は等しい。角の二等分線を作図するには、角の二辺の上に頂点から等距離にある点をとり、その2点を中心として等半径の交わる円をかいて、この2円の交点と角の頂点を通る直線を引けばよい。一直線上の1点を端点とする半直線を引くと二つの角ができるが、この二つの角の二等分線は直交する。三角形の頂角の二等分線の交点を内心という。また、三角形の外角の二等分線は三つあり、この二つと頂角の二等分線の一つが1点に交わって三つの点ができる。これらが三角形の傍心(ぼうしん)である。

 空間で二面角の交線を通ってその二面角を同じ大きさの二面角に分ける平面を二面角の二等分面という。交わる二平面でできる相隣る二面角の二等分面は直交する。四面体の六つの二面角の二等分面は1点を共有し、この点が内接球の中心、つまり内心である。

[柴田敏男]

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