二方(読み)ふたかた

精選版 日本国語大辞典 「二方」の意味・読み・例文・類語

ふた‐かた【二方】

〘名〙
二つ方面両方
※千穎集(990)「たきつせにながるるあはのふたかたにうしぞおとらぬ人の心は」
② 一つあることの上にさらに一つ重なること。二重になること。
落窪(10C後)二「親はらからに、ふたかたに恥を見せ給はんとや」
二人を敬っていう語。

に‐ほう ‥ハウ【二方】

〘名〙
① 二つの方向。二つの地方。また、ものごとを二つに分けたときのそれぞれ部分一方と他方。双方
三四郎(1908)〈夏目漱石〉四「二方(にハウ)生垣で仕切ってある」 〔史記‐西南夷伝賛〕
② 物をのせる台。三方(さんぼう)に似て、前後の二方に穴があるものという。現在は伝わっていない。〔調度口伝(古事類苑・器用三)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「二方」の意味・読み・例文・類語

ふた‐かた【二方】

二つの方面。両方。「二方に分かれる」
二人を敬っていう語。おふたり。「お二方はこちらへどうぞ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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