二(漢字)

普及版 字通 「二(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 2画

(異体字)弍
5画

[字音] ニ・ジ
[字訓] ふたつ・ふたたび

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 指事
横線二を以て、数の二を示す。算木を二本ならべた形。卜文・金文は同様の方法で一より四までの数字を示す。〔説文十三下に「地の數なり。偶に從ふ」とする。〔易、辞伝上〕に「天は一、地は二なり」とあるのによる。古文の字は弍に作り、金文では比例や分数的表示のときにその字を用いることがある。

[訓義]
1. ふたつ、数字の二。
2. ふたたび。
3. 二倍にする、わかつ。
4. ならぶ、たぐう。
5. うたがう、そむく。
6. 地の数、陰の数。

[古辞書の訓]
名義抄〕二 フタツ・フタリ・フタタビ/一二 ツバヒラカニ 〔立〕二 シゲシ・カシコシ・ヨシ・タカシ・ミドコロ・カサヌ・タノミ

[部首]
〔説文〕に亟・恆(恒)・亘・竺・(凡)をこの部に属し、〔玉〕には(齊)のほか、また(い)・圍(囲)に従う字などを加える。亟(きよく)は上下にわたした横の木の間に、人をとじこめる形を基本とし、また亘の上下の線は、垣牆としてめぐらした境界の線で、数字の二の意を含むものではない。

[声系]
〔説文〕八下(次)を二の亦声の字とするが、は人の咨嗟する形。二はその吐く息の象形。二の古文は弍。その正字は貳(弐)に作るべく、貝は鼎の省形。戈(か)は銘刻を加える刀。同銘のものを作って、正副の二本とする意である。弍(じ)声の字であるが、弍はその省形とみてよい。貳に副弐・弐益・弐背の意がある。

[語系]
二・貳njieiは同声。数の二のときには二を用い、副弐のときは貳を用いる。貳は銘刻による副弐の約剤(契約書)をいう。のち文書の数字の改を防ぐため、貳を用いることが多い。

[熟語]
二意二衛二価二雅・二気・二紀二儀・二極・二頃二景・二言二鼓・二五二更二刻二至二肆二豎二象・二心・二親・二世二諾・二端二致・二天二篆・二図・二桃・二南二妃・二夫・二分・二柄・二毛二酉
[下接語]
爽二・不二・無二

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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