亀(漢字)

普及版 字通 「亀(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)龜
16画

[字音] キ・キン・キュウ(キウ)
[字訓] かめ

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 象形
亀の全形。〔説文〕十三下に「なり」と旧久の意を以て解するのは音義説。古く亀卜に用いた。その形は天円地方、長生の霊物とされたのであろう。殷虚出土の亀版には、その甲橋部分(腹背の連なる所)に貢納・修治者の名と数とをしるしており、各地から献納されたものである。

[訓義]
1. かめ、亀甲。
2. ひさしい。
3. 人を罵る陰語。亀は緑頭。唐代楽戸は緑頭巾をつけ、妻女は歌妓として売春させた。それで妻を寝とられた男をいう。
4. (きん)と通じ、ひびわれ。

[古辞書の訓]
和名抄〕龜 加米(かめ) 〔名義抄〕龜 カメ・カガマル・セナカ 〔立〕龜 カメ・ウミカメ・カヘル・カガマル・ムシ・マカル

[部首]
〔説文〕のその部に二字、〔玉〕にまた二字を加えるが、ともに用例をみない字である。

[声系]
〔説文〕鬥(とう)部三下に龜声の字があり、音は(糾)(きゆう)、「鬪取するなり」という。

[語系]
龜・久kiuは同声。また(旧)giukyu、xiuenはそれぞれ声近く、通用することがある。

[熟語]
亀印亀屋亀鶴・亀殻・亀鑑・亀旗・亀胸・亀鏡・亀玉・亀形・亀虎・亀・亀甲・亀骨亀筴・亀策・亀亀綬・亀書亀牀亀筮・亀礎・亀息・亀蛇・亀・亀紐・亀兆・亀筒・亀貝・亀板・亀版亀趺・亀符・亀文亀幣亀鼈・亀卜・亀・亀齢亀裂・亀手
[下接語]
河亀・穹亀・巨亀・玉亀・亀・元亀・攻亀・鑿亀・鑽亀亀・亀・守亀・亀・神亀・筮亀・占亀・大亀・貞亀・亀・佩亀・伏亀・文亀・弁亀・謀亀・命亀・螺亀・霊亀

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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