乾燥装置(読み)カンソウソウチ

化学辞典 第2版 「乾燥装置」の解説

乾燥装置
カンソウソウチ
dryer, drier

乾燥は,物体から液体を気化させて取り去る操作であり,乾燥装置にはなんらかの方法で物体に熱を加えることが必要である.材料に熱を与える方式によって乾燥装置を分類すれば,
(1)対流伝熱方式,
(2)伝導伝熱方式,
(3)放射伝熱方式,
(4)その他,
に分けられる.乾燥が効率的に起こるように,いくつかの方式を組み合わせる場合がある.乾燥装置は材料の物理的化学的性質,機械的な強度,流動性,材料の許容温度,乾燥収縮の程度,微粉や液体の回収,その他の多くの観点から選択される.
(1)の方式で回分式のものには,箱型,通気箱型,連続式のものには,材料を静置する形式のバンド型,トンネル型,材料をかくはんする形式の回転型,通気回転型,流動層型,熱風で材料の輸送を行う噴霧型,気流式などがある.
(2)の方式には,回分式のものに真空箱型,凍結乾燥型,真空回転型など,連続式のものに円筒型,ドラム型,スクリューコンベヤー型,その他がある.
(3)の方式には,赤外線乾燥器がある.その他の方式のものには,高周波乾燥器などがある.
[別用語参照]真空乾燥装置凍結真空乾燥装置

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android