乾切・渇切（読み）かわききる

精選版 日本国語大辞典

かわき‐き・る【乾切・渇切】

〘自ラ五（四）〙

① すっかり水分がなくなる。乾きつくす。ひからびる。〔日葡辞書（1603‐04）〕

② 喉(のど)のうるおいがすっかりなくなる。

※若き日（1943）〈広津和郎〉四「乾き切った力のない咳」

③ 欲求に飢えている。渇望する。

※こゝろ（1914）〈夏目漱石〉四〇「もし相手が御嬢さんでなかったならば、私は何んなに彼に都合の好い返事を、その渇(カワ)き切(キ)った顔の上に慈雨の如く注いで遣ったか分りません」

出典　精選版 日本国語大辞典