乳房雲(ちぶさぐも)(読み)ちぶさぐも

日本大百科全書(ニッポニカ) 「乳房雲(ちぶさぐも)」の意味・わかりやすい解説

乳房雲(ちぶさぐも)
ちぶさぐも

乳房雲(にゅうぼううん)ともいう。雲の国際分類表のなかの補足形の一つ。雲底が下向きにむくむくと膨らみ、あたかもたくさんの乳房が雲底から垂れ下がっているような感じを与える。積乱雲から吹き出した鉄床(かなとこ)雲の底面にみられることが多い。積乱雲自身の底面、層積雲高積雲、巻積(けんせき)雲、巻雲の底面に現れることもある。層状の雲の上面が放射冷却または雲粒蒸発で冷やされ、雲の内部対流が生じた結果、下降した部分が下向きに膨らむのである。

[木村龍治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android