九重遺跡(読み)くのういせき

日本歴史地名大系 「九重遺跡」の解説

九重遺跡
くのういせき

[現在地名]安来市九重町 地獄谷

安来平野に面した小高い丘陵の先端にある弥生時代の埋葬遺跡。昭和三七年(一九六二)に調査が行われ、七ヵ所で弥生後期の土器破片が採集された。発掘はそのうちの第三地点と名付けられた個所に対して行われ、そこで長方形墓壙が掘出されている。壙を埋めた土の上には二一個の土器がひとかたまりの状態で置かれていた。このことから土器片が採集された他の個所にも同様の墓壙の存在することが推定できる。これらの土器群には壺・甕・器台が含まれている。甕形土器は複合口縁で口縁部の幅が広く、そこに多条の並行沈線が施されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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