精選版 日本国語大辞典 「乗換・乗替」の意味・読み・例文・類語
のり‐かえ ‥かへ【乗換・乗替】
〘名〙
① 乗りかえること。ある乗物からおりて他の乗物に乗ること。また、その場所。
② 「のりかえきっぷ(乗換切符)」の略。
③ (古くは「のりがえ」) 乗りかえるためにあらかじめ用意してある乗物。予備の乗物。主として馬にいう。
※今昔(1120頃か)二五「乗替の馬などに乗て行緩(たゆみ)て有ければ」
※浮世草子・新可笑記(1688)二「此たひ乗替(ノリガヘ)引せねば」
④ (古くは「のりがえ」) 乗りかえるために用意した馬をあずかって乗る侍。
※源平盛衰記(14C前)二七「親忠乗替(ノリガヘ)ばかり打具して」
⑤ 心を他の者にうつすこと。心変わり。
⑥ 取引市場で用いる語。
(イ) ある銘柄を売って他の銘柄を買うこと。
のり‐か・える ‥かへる【乗換・乗替】
〘自ア下一(ハ下一)〙 のりか・ふ 〘自ハ下二〙 (室町時代頃からヤ行にも活用した)
① 一つの乗物から降りて他の乗物に乗る。乗物をかえる。また、乗る場所をかえる。
※木工権頭為忠百首(1136頃)雪「くやしくももと見し駒に乗かへてこしちの雪にまとひぬる哉〈源頼政〉」
② ある人から離れて他の人と縁を結ぶ。心を他へ移す。
※歌舞伎・万歳丸(1694)一「はて女房なりとも持たうか。扨(さて)背中に腹を乗(ノ)り換(カ)へるぢゃ」
③ それまでの立場を捨て他のものにかわる。それまでの状況から離れて他にうつりかわる。
④ 取引市場で、株式、債券などを他の株式、債券などに買いかえる。
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