精選版 日本国語大辞典 「乗切」の意味・読み・例文・類語
のり‐き・る【乗切】
〘自ラ五(四)〙
① 乗ったままで向こうまで行ききる。乗ったままで最後まで行く。船などに乗って越える。
② 思い切った行動にでる。
③ 困難などにうちかって、やりとおす。のりこえる。切りぬける。
※鉛の卵(1957)〈安部公房〉六「やっとその時代をのり切ることができたのですね」
※海に生くる人々(1926)〈葉山嘉樹〉四「一度は胴っ腹を乗り切られ、一度は衝突だった」
⑤ 体にあぶらが十分行きわたる。気力が充実する。
のっ‐き・る【乗切】
〘自ラ五(四)〙 (「のりきる(乗切)」の変化した語)
① =のりきる(乗切)①
② =のりきる(乗切)②
※雑俳・柳多留‐七(1772)「のっきった御いしゃぢんきょと申あげ」
③ =のりきる(乗切)③
のり‐きり【乗切】
〘名〙
① 乗りとおすこと。乗ったままであること。のりづめ。
のっ‐きり【乗切】
〘名〙 (「のりきり(乗切)」の変化した語) 舟などにのって一気にのりきること。〔書言字考節用集(1717)〕
※滑稽本・指面草(1786)小「馬に騎(のら)ずして猪の牙(き)に乗り、のっきりの身の捻りに妙を得給ひ」
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