乎(漢字)

普及版 字通 「乎(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 5画

[字音]
[字訓] よぶ・や・か

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
板上に遊舌(ゆうぜつ)をつけた鳴子板の形。これを振って鳴らす。もと神事に用いたものであろう。呼の初文。〔説文〕五上に「語の餘なり」というのは、兮(けい)と同義の字とみるもので、兮もまた鳴子板の形である。〔説文〕に「聲の上りて越揚(ゑつやう)するの形に象る」とするが、卜文・金文の字は、板上に小板の列する形に作る。卜文・金文に呼招・使役の意に用いる。これを感動詞に用いるのは、もと神霊をよび、祈るときの発声であったからであろう。

[訓義]
1. よぶ、使役。
2. 感動詞、ああ、あ。
3. 助詞、や、か。
4. 于・於と通じ、助詞、を、に、より。
5. 上に形容語をとり、形況の副詞を作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕乎 ヤ 〔字鏡集〕乎 カ・ヤ・カヤ・ウタガフコトバ・アマリ・キハマリ・コトワリ

[声系]
〔説文〕に乎声として呼・など四字を収め、また(こ)声の字七字がある。おおむね呼召・号乎の意がある。

[語系]
乎haは呼・xa、・歔xia、吁xiuaと声義近く、みな一系の語である。

[熟語]
乎号乎哉乎而乎爾・乎来
[下接語]
乎・鬱乎・淵乎・於乎・確乎・乎・儼乎・嗟乎・純乎醇乎断乎・彪乎・炳乎・凜乎・牢乎

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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