主政(読み)シュセイ

デジタル大辞泉 「主政」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐せい【主政】

律令制で、郡司の第三等官。

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精選版 日本国語大辞典 「主政」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐せい【主政】

〘名〙 令制で、郡司の第三等官。大領少領下位主帳上位。大・上・中・下・小郡うち、下郡と小郡にはおかれなかった。判任官で、徭役を免除された。
正倉院文書‐大宝二年(702)御野国味蜂間郡春部里戸籍「主政進大初位下伊福部君福善」

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「主政」の解説

主政
しゅせい

律令制下の郡司の判官(じょう)。大宝令定員は大郡3人,上郡2人,中郡1人(下・小郡はなし)。739年(天平11)5月に減員され,大・上郡にのみ各1人となったが,757年(天平宝字元)の養老律令施行後,まもなく令規に復したらしい。選叙令では「強く幹(つよ)く聡敏にして,書計に工なる者」をとれとあって,郡内の事務を担当した。長官(かみ)・次官(すけ)である郡領(大・少領)とは地位出自格段に異なる。

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世界大百科事典(旧版)内の主政の言及

【郡司】より

…律令国家の地方行政組織の基礎単位である郡の官人の総称。広義には長官・次官の大領(たいりよう)・少領(しようりよう)と書記にあたる主政(しゆせい)・主帳(しゆちよう)の四等官(正員)を意味する。狭義には大領・少領のみをいい,この場合は郡領(こおりのみやつこ)といった。…

※「主政」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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