主帳(読み)しゅちょう

精選版 日本国語大辞典 「主帳」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ちょう ‥チャウ【主帳】

〘名〙 令制における地方官一つで、郡および軍団の第四等官。文書起草、また他からの文の受理解読などを任務とした。〔令義解(718)〕

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デジタル大辞泉 「主帳」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ちょう〔‐チヤウ〕【主帳】

律令制で、諸国の郡または軍団に置かれ、文書の起草・受理をつかさどった職。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「主帳」の解説

主帳
しゅちょう

律令制下の郡司主典(さかん)。大宝令定員は大郡3人,上郡2人,中・下・小郡各1人。739年(天平11)5月に大郡2人,上~小郡各1人に減員されたが,757年(天平宝字元)の養老律令施行後,まもなく令規に復したらしい。選叙令では「強く幹(つよ)く聡敏にして,書計に工なる者」をとれとあって,主政(しゅせい)とともに郡内の事務を担当。各国の軍団にも事務の担当者として主帳1人がおかれた。

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世界大百科事典(旧版)内の主帳の言及

【郡司】より

…律令国家の地方行政組織の基礎単位である郡の官人の総称。広義には長官・次官の大領(たいりよう)・少領(しようりよう)と書記にあたる主政(しゆせい)・主帳(しゆちよう)の四等官(正員)を意味する。狭義には大領・少領のみをいい,この場合は郡領(こおりのみやつこ)といった。…

※「主帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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