丹田(読み)たんでん

精選版 日本国語大辞典 「丹田」の意味・読み・例文・類語

たん‐でん【丹田】

〘名〙 漢方医学で、臍(へそ)より少し下のあたりをいう。ここに力を入れると健康と勇気を得るといわれる。
蔗軒日録‐文明一七年(1485)一一月二五日「冬来夜夜寒入骨、庶得丹田和気生」 〔黄庭経

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「丹田」の意味・読み・例文・類語

たん‐でん【丹田】

へその少し下のところで、下腹の内部にあり、気力が集まるとされる所。「臍下せいか丹田

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「丹田」の読み・字形・画数・意味

【丹田】たんでん

へその下。〔雲七籤、十二、黄帝外景経上〕廬に呼して、丹田に入る。~丹田の中、なり。

字通「丹」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「丹田」の意味・わかりやすい解説

丹田 (たんでん)
dān tián

中国,道教に説く身体の部位の名。晋の葛洪の《抱朴子》では,両眉の間の3寸入った所を上丹田,心臓の下にあるのを中丹田,臍下せいか)2寸4分にあるのを下丹田と呼び,この三丹田には,衣服を着,名前を持つ具象的な神である〈一〉が居り,この神を守ること,すなわち守一の道術が説かれる。北宋の中期ごろに起こった紫陽真人張伯端(987-1082)の金丹道では,とくに臍下丹田が注目され,体内における不死の金丹の結実するところとされた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「丹田」の意味・わかりやすい解説

丹田【たんでん】

臍(へそ)下の下腹部。臍下(せいか)丹田とも。古代中国の医学で,丹は不老不死の薬,田はこれを産する土地を意味し,ここに力を入れれば,健康と勇気を得るとされる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android