普及版 字通 「丸(漢字)」の読み・字形・画数・意味
丸
常用漢字 3画
[字訓] たま・まるい
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 象形
弓弦にまるい弾をあてている形。これを弾いてうつので弾丸という。〔説文〕九下に「圜なり。傾側(けいそく)して轉ずる。反仄に從ふ」とし、字を仄の反文とするが、その形ではない。卜文に象形の字があり、弦上にを加えている。〔左伝、宣二年〕に、晋の霊公が台上より外を通行する人を弾ち、その丸を避けるさまを見て楽しんだことがみえる。すべてまるく小さなものをいい、薬にも丸薬がある。
[訓義]
1. たま、はじきだま。
2. まるい、まろぶ。
3. 形の完結したもの、もっぱら、全体。
4. 丸形のもの。卵・墨・餠・薬などに用いる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕丸 マトナリ・マロカス・マドカニ 〔字鏡集〕丸 マトナリ・マロカス・マドカニ・マロナリ・トル
[部首]
〔説文〕〔玉〕にこの部に(い)以下三字を属し、九下には「鷙鳥し已(をは)つて、其の皮毛を吐くこと丸の如し」という。他は声義も明らかでないような字である。
[声系]
〔説文〕に丸声として・・など五字を録する。は〔楚辞、九思、憫上〕に「靡(ゐび)」という語があり、面柔というほどの意である。
[語系]
丸huan、圜hiuan、圓(円)・員hiunはみな声義が近い。圜は環玉のに従い、圓は円鼎の員に従う。
[熟語]
丸丸▶・丸髻▶・丸剣▶・丸剤▶・丸散▶・丸▶・丸▶・丸丹▶・丸泥▶・丸転▶・丸封▶・丸墨▶・丸薬▶・丸熊▶・丸蘭▶
[下接語]
一丸・丸・珠丸・銃丸・摂丸・弾丸・丸・吐丸・土丸・銅丸・佩丸・発丸・飛丸・墨丸・蜜丸・薬丸・弄丸
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報