中河内(読み)なかごうち

日本歴史地名大系 「中河内」の解説

中河内
なかごうち

[現在地名]作手村中河内

田原たばら村・善夫ぜんぶ村の西の谷あいにあり、本来は東加茂郡よりの出郷であって、黒坂くろさか村・羽布はぶ(現東加茂郡下山村)に属した。天正元年(一五七三)山崩れで被害を受け、離村した者が多かったので、川尻かわしり村に所属し、寛永一一年(一六三四)和田わだ村の佐宗佐々衛門、同一三年長者平ちようじやひら村の荻野賀兵衛、同一四年宝蔵ほうぞう(現岡崎市)の七左衛門などが来て開発に努め、川尻新田が開かれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「中河内」の意味・わかりやすい解説

中河内
なかのかわち

滋賀県北部、長浜市(ながはまし)の一地区。高時(たかとき)川上流の山間地で、北西は福井県に接する。江戸時代は彦根(ひこね)藩支配下で、近江(おうみ)と越中(えっちゅう)国境の栃ノ木(とちのき)峠を控えた北国(ほっこく)街道(国道365号)の宿駅として栄えた。数次の火災によってその当時の景観は失われ、わずかに本陣跡の碑が残る。冬季積雪が多く、栃ノ木峠近くにスキー場がある。また、ユキツバキザゼンソウの自生地があり、県の天然記念物に指定されている。

高橋誠一

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中河内の言及

【河内[町]】より

…世羅台地にあり,東流する沼田(ぬた)川に入野川,椋梨(むくなし)川が合流し,谷沿いに小盆地が形成されている。沼田川と椋梨川の合流点にある中心集落の中河内は,1894年山陽本線の開通により農産物の集散地として急激に発展した。米作,タバコ栽培が行われシイタケ,マツタケなども産する。…

※「中河内」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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