中条流(産科婦人科医)
なかじょうりゅう
中条は仲条とも書き、また「ちゅうじょう」とも読み、両説がある。江戸時代の産科婦人科医の一派。流祖は豊臣(とよとみ)秀吉の家臣と伝えられる中条帯刀(たてわき)と、仙台藩の侍医中条養喜との二説がある。異常妊娠などの際の胎児処理法を利用して、堕胎を行う者があり、また堕胎医が中条流を偽称した場合もあり、川柳(せんりゅう)の題材に扱われるなど、堕胎専門医の通称として有名であった。
[原島陽一]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例