中村七三郎(1世)(読み)なかむらしちさぶろう[いっせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中村七三郎(1世)」の意味・わかりやすい解説

中村七三郎(1世)
なかむらしちさぶろう[いっせい]

[生]寛文2(1662)
[没]宝永5(1708)
歌舞伎俳優。延宝期の立役天津七郎右衛門の子,2世中村勘三郎の孫にあたる。1世市川団十郎と並んで,元禄期の江戸劇壇を代表する立役。団十郎が荒事を得意としたのに対し,優美な和事に長じていた。元禄 10 (1697) 年京に上り,翌年『傾城浅間獄』で 120日間続演の大当りをとり,名声を高めた。江戸に帰ったのちも生島新五郎や2世団十郎に多大な影響を及ぼした。

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