中書(読み)なかがき

精選版 日本国語大辞典 「中書」の意味・読み・例文・類語

なか‐がき【中書】

〘名〙
文芸作品で、草稿と最終的な清書本との中間段階書写の称。
※河海抄‐永和五年奥書(1379)「四辻宮大納言家申出中書御本永和二年自孟冬比今永和第五至季春四日書写一筆訖」
実隆公記‐延徳三年(1491)六月三日「予色紙形中書令之」
② 連歌会において、自分のよんだ句のみを抜き書きしておくこと。
※連歌弁義(1770)二「むかしは前の句に付たる己が句のみを書もし、覚もして、中書(ナカガキ)とて、各もち出て、発句よりつぎつぎみながら書ことはあらじ

ちゅう‐しょ【中書】

〘名〙
中国、漢代の官名詔勅出納などをつかさどったもの。
今昔(1120頃か)七「震旦に中書の令として峰の文本と云ふ人有けり」 〔王献之‐啓瑯琊王為中書監表〕
中務(なかつかさ)唐名
※続日本紀‐宝亀九年(778)一一月乙卯「十月十六日、発赴上都。至高武懸。有中書門下勅牒

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デジタル大辞泉 「中書」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐しょ【中書】

中国、代の官名。宮廷詔勅などをつかさどったもの。

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普及版 字通 「中書」の読み・字形・画数・意味

【中書】ちゆうしよ

宮中文書

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