精選版 日本国語大辞典 「中子・中心」の意味・読み・例文・類語
なか‐ご【中子・中心】
〘名〙
① 物の中央部。中心。しん。〔観智院本名義抄(1241)〕
② (堂の中央に安置するところから) 斎宮(さいぐう)の忌詞(いみことば)で、仏をいう。
③ 瓜類の種のある肉の部分。また、柑橘類の肉の部分。
※白氏文集天永四年点(1113)三「杜若心(ナカコ)を抽(ぬ)きいで長し」
※浮世草子・貧人太平記(1688)中「瓜のなかご数百荷」
④ 転じて、物の中にあるもの。中身。
※読本・椿説弓張月(1807‐11)後「瓢(ひさご)に中子(ナカゴ)を入れて、一方には毒ある酒を蔵(おさ)め」
⑤ 刀剣の柄(つか)の中にはいる部分。目釘の穴や、銘のある部分。
※大内問答(1509)「中心(なかご)きりたる刀、又無銘の太刀」
※太平記(14C後)一五「筈本迄中子(ナカゴ)を打徹(とほ)しにして」
※笹まくら(1966)〈丸谷才一〉四「飯盒の中子(ナカゴ)に」
⑧ 葦の茎の中の柔らかい紙のような皮。
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