改訂新版 世界大百科事典 「中国人民政治協商会議」の意味・わかりやすい解説
中国人民政治協商会議 (ちゅうごくじんみんせいじきょうしょうかいぎ)
Zhōng guó rén mín zhèng zhì xié shāng huì yì
中国の人民民主統一戦線組織。政治協商会議と略称する。1945年4月の中国共産党第7回全国代表大会における毛沢東の報告《連合政府について》にもとづき,46年1月国共合作の方針にそう中国政治協商会議が重慶で開催された。しかしその後国内戦争の全面的展開にともない,この方針は変更され,国民党政府を打倒して人民民主主義の連合政府を樹立するための,新しい政治協商会議の招集が呼びかけられ,49年6月中国人民政治協商会議が成立した。同年9月の第1期全体会議では,建国初期に臨時憲法の役割を果たした〈人民政治協商会議共同綱領〉を採択するとともに,中華人民共和国の成立を宣言し,54年の全国人民代表大会成立までその職権を代行した。54年9月に全国人民代表大会が開催され憲法が採択されたことにより,人民政治協商会議は本来の統一戦線組織に立ち戻った。中国共産党,民主諸党派および各界愛国人士,功労者などの代表によって構成され,78年に13年ぶりの全国委員会が招集された。
執筆者:田中 信行
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報