両性化合物(読み)りょうせいかごうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「両性化合物」の意味・読み・例文・類語

りょうせい‐かごうぶつ リャウセイクヮガフブツ【両性化合物】

〘名〙 酸に対しては塩基として、塩基に対しては酸として作用する化合物水酸化アルミニウムアミノ酸蛋白質など。

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デジタル大辞泉 「両性化合物」の意味・読み・例文・類語

りょうせい‐かごうぶつ〔リヤウセイクワガフブツ〕【両性化合物】

に対しては塩基、塩基に対しては酸として働く性質をもつ化合物アミノ酸たんぱく質など。

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化学辞典 第2版 「両性化合物」の解説

両性化合物
リョウセイカゴウブツ
amphoteric compound

酸性塩基性両方の性質を示す化合物.両性元素ゲルマニウム,スズ,鉛,ヒ素アンチモン,ビスマス,アルミニウムベリリウムなどのつくる酸化物(両性酸化物),水酸化物(両性水酸化物)など.これらは酸にもアルカリにも溶ける.例:水酸化アルミニウムAl(OH)3,酸化ゲルマニウムGeO,水酸化ベリリウムBe(OH)2など.このほか,H放出,受容できるという意味でH2O,HCO3,H2PO4などを含めることもある.この性質は媒質に依存する.たとえば,硫酸H2SO4は水を媒質とするときは酸であるが,超酸中では両性となる.

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百科事典マイペディア 「両性化合物」の意味・わかりやすい解説

両性化合物【りょうせいかごうぶつ】

酸性の物質に対しては塩基の作用をし,塩基性の物質に対しては酸の作用をする化合物。アミノ酸やタンパク質などの両性電解質,アルミニウム,亜鉛などの酸化物ないしは水酸化物のような両性酸化物あるいは両性水酸化物がこれに含まれる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「両性化合物」の意味・わかりやすい解説

両性化合物
りょうせいかごうぶつ
amphoteric compound

酸に対しては塩基として働き,また塩基に対しては酸として作用する化合物をいう。たとえばスズ,鉛,ヒ素,アンチモンなどの水酸化物や酸化物,蛋白質,アミノ酸などはこの例である。高分子化合物で両性を示すものが多数合成されている。

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