両吟(読み)りょうぎん

精選版 日本国語大辞典 「両吟」の意味・読み・例文・類語

りょう‐ぎん リャウ‥【両吟】

〘名〙
連歌俳諧で、連句二人で行なうこと。⇔片吟
佐野のわたり(1522)「両吟にもと思ひ寄りたるは如何」
② 二人でともにすること。二人で連れ立つこと。二人で語り合うこと。
評判記色道大鏡(1678)一「さし 男女さしむかひ、両吟(リャウギン)にかたるをいふ」
歌舞伎の下座音楽で、立唄(たてうた)二枚目が二人でうたうこと。出唄いの場合もある。
※歌舞伎・曾我綉侠御所染御所五郎蔵)(1864)三幕「ト琴入りの両吟(リャウギン)になり、三方伊予簾を捲上げる」

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デジタル大辞泉 「両吟」の意味・読み・例文・類語

りょう‐ぎん〔リヤウ‐〕【両吟】

連歌連句を二人で付け合って詠むこと。また、その作品。→三吟独吟
歌舞伎下座音楽で、下座唄立唄たてうた二枚目が二人でうたうこと。⇔独吟

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