与田浦(読み)よだうら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「与田浦」の意味・わかりやすい解説

与田浦
よだうら

千葉県の北東部、香取市(かとりし)にある湖沼利根川(とねがわ)下流水郷地帯に位置する。古くは香取海の一部であったが、江戸時代、利根川の流路変更によって沖積作用が進展し、湖沼が形成された。1958年(昭和33)建設省(現、国土交通省)によって北利根川の拡幅工事が始まり、県はその土砂を利用して与田浦干拓と圃場(ほじょう)整備を進め、与田浦は縮小された。湖畔水生植物園や県立中央博物館大利根分館が設けられ、アヤメのシーズンには観光客でにぎわう。

[山村順次]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「与田浦」の意味・わかりやすい解説

与田浦
よだうら

千葉県北東部,利根川の下流部北岸にある湖沼。香取市北部に位置する。利根川の堆積作用で形成された砂州内部に取り残されてできた。付近には河川,湖沼が多く水郷風景を展開周辺にはアヤメを中心とした市営の水生植物園がある。水郷筑波国定公園に属する。

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デジタル大辞泉プラス 「与田浦」の解説

与田浦

千葉県香取市、JR十二橋駅の近くにある海跡湖。面積約1.23平方キロメートル。湖岸には遊歩道が整備されており、植物園「水郷佐原あやめパーク」が隣接する。

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世界大百科事典(旧版)内の与田浦の言及

【佐原[市]】より

…佐原は1898‐1931年の間は国鉄成田線の終点で,水運と鉄道の結節点の商業都市として発展したが,近年は水郷大橋の架橋,JR鹿島線の開通,さらに東関東自動車道の開通によって茨城県南部にも商圏が広がっている。水郷の中心地でもあり,与田浦に10万本のハナショウブが咲く水生植物園や大利根博物館があり,釣りの名所でもある。市内に伊能忠敬旧宅,忠敬の墓がある観福寺などがあり,夏に八坂神社,秋に諏訪神社で行われる佐原祭では山車(だし)が繰り出し,佐原ばやしが演じられる。…

※「与田浦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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