不肯(読み)かえにす

精選版 日本国語大辞典 「不肯」の意味・読み・例文・類語

かえ‐に‐・す かへ‥【不肯】

〘他サ変〙 (動詞「かふ(肯)」の未然形に打消の助動詞「ぬ」の連用形古形「に」が付き、さらにサ変動詞「す」が付いてできたもの。古くは動詞連用形に直ちに付く。漢文訓読に多く用いられる語) することを承諾しない。することが許されない。
※斯道文庫本願経四分律平安初期点(810頃)「彼解き不肯(カヘニス)
[語誌]→「がえんずる(肯)」の語誌

かえ‐・ず かへ‥【不肯】

連語〙 (承諾する意の動詞「かう(肯)」に打消の助動詞「ず」の付いたもの) 承諾しない。同意しない。うけがわない。漢文訓読に用いられる語。
書紀(720)継体二三年四月(前田本訓)「謹みて三月を待ちて勅の旨を聞かむと佇(のぞ)めども、尚宣(の)り不肯(カヘス)

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普及版 字通 「不肯」の読み・字形・画数・意味

【不肯】ふこう

不承知。

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