不用(読み)フヨウ

デジタル大辞泉 「不用」の意味・読み・例文・類語

ふ‐よう【不用】

[名・形動]
使わないこと。必要がないこと。また、そのさま。不要。「不用な(の)衣類を処分する」「入場券不用です」
役に立たないこと。また、そのさま。無用。「素人には不用な(の)道具
怠惰であること。また、そのさま。
「心も―になり、学問をも怠りなんず」〈義経記・一〉
性質や行いが悪くて、世間で用いられないこと。また、そのさま。
「余りに―に候ひしかば、幼少より西国の方へ追ひ下して候ふが」〈古活字本保元・上〉
[類語]不要余計余分蛇足だそく不必要無用無益無駄むだ無くもがなあらずもがな駄目台無しふいおじゃん空中分解挫折くたびれもうけおしまいわやパンクぼつあだいたずら徒労不毛無駄足無駄骨無駄骨折り骨折り損不経済二度手間無にする無になる無に帰する水泡に帰する水の泡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「不用」の意味・読み・例文・類語

ふ‐よう【不用】

〘名〙 (形動)
① 用いないこと。用のないこと。いらないこと。また、そのさま。不要。無用。
※土左(935頃)承平五年二月八日「けふ、せちみすれば、いを不用」 〔孫子‐始計〕
② 役に立たないこと。むだであること。また、そのさま。だめ。無益。「不用の用」
※宇津保(970‐999頃)あて宮「宰相も、参りにしよしききはてて、ふようになりにければ」
俳諧鶉衣(1727‐79)後「其家に古く伝たる臼あり。〈略〉今は所せき不用の物なりとて」
③ 不都合なこと。受け入れがたいこと。ない方がよいこと。また、そのさま。
今昔(1120頃か)一二「然ればこそ不用の童とは云ひつれ。吉く此れを知らずして讚め合へる也。然れば、此の童有ては、尚悪き事有なむ」
④ (━する) 性質などが荒れすさむこと。放埒で、だらしのないこと。また、怠りがちになること。また、そのさま。
保元(1220頃か)上「余に不用に候しかば、幼少より西国の方へ追ひ下して候」
曾我物語(南北朝頃)四「学問よくせよ、ふようするな」

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