不成斤(読み)ふせいきん

精選版 日本国語大辞典 「不成斤」の意味・読み・例文・類語

ふ‐せいきん【不成斤】

〘名〙 古代、稲を束(そく)、把(は)単位ではかる場合の束の大きさを示す語。「令集解田令・田長条所引の古記穴記によれば、令の二二束は不成斤であり、格の一五束は成斤であって、実質量は等しいとされている。→成斤

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の不成斤の言及

【はかり(秤)】より

…当時の史料をみると,穫稲の分量を測定する際,斗量の使用と同程度に〈斤〉を使用していたことが知られる。当時稲1束(そく)の重さを1斤とする史料があるが,これは1段250歩制に基づく穫稲1束の重量で,1段360歩制に基づく穫稲1束はこれよりも軽く,そこで前者を〈成斤(せいきん)〉と称するのに対し,後者を〈不成斤〉または〈小斤〉と称することがあった。この〈成斤〉1斤はメートル法に換算して,500~700gほどであることが確かめられている。…

※「不成斤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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