下坂本村(読み)しもさかもとむら

日本歴史地名大系 「下坂本村」の解説

下坂本村
しもさかもとむら

[現在地名]気高町下坂本

河内こうち川下流域の西岸、坂本谷(瑞穂谷ともいう)の口部山麓に位置する。東は河内川を挟んで常松つねまつ村、南は二本木にほんぎ村。母木ははき村から鹿野しかの(現鹿野町)へ向かう道が通り、枝郷に沖村・三軒屋がある(因幡志)。「和名抄」記載の気多けた郡坂本郷の遺称地。元亀二年(一五七一)と推定される九月五日付の武田高信書状(閥閲録)に「下坂本」とみえ、久芳兵庫允(賢直)の辛労に対して当地で三五〇石が与えられた。天正三年(一五七五)六月一八日、島津家久は京見物・伊勢参詣の帰途吉岡よしおか(現鳥取市)を経て当地の小庵に一泊している(家久君上京日記)

下坂本村
しもさかもとむら

[現在地名]大津市下阪本しもさかもと一―六丁目・比叡辻ひえいつじ一丁目・唐崎からさき一―四丁目・際川さいがわ一―四丁目・あかねちよう蓮池町はすいけちよう見世みせ二丁目

上坂本村の東、琵琶湖岸に長く延びる村域で、西近江路(北国海道)が通る。中世、湖上交通の拠点として賑った坂本とは当地のことであるが、近世には村として把握される。天正一五年(一五八七)九月、下坂本二千二四八石と同所屋敷地子方三〇〇石が浅野長吉に扶助されている(同月二八日「豊臣秀吉朱印状」浅野家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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