下器(読み)かづき

精選版 日本国語大辞典 「下器」の意味・読み・例文・類語

か‐づき【下器】

〘名〙 (「づき」は器(うつわ)の意の「つき(坏)」が連濁で濁ったもの) 孟夏の旬(陰暦四月朔日に宮中で行なわれた儀式)に用いられたうつわ。瓜船型のもので索餠(さくべい)などを入れるのに使う。
北山抄(1012‐21頃)一「采女取伝造酒司酒器、立南廂西第二間、内膳下器(カツギ)第一間

げ‐き【下器】

〘名〙
① 宮中で、節会(せちえ)などで臣下に賜わる食物を入れるうつわ。かづき。
② 小さいうつわ。転じて、度量の小さい人。小人物
※明和本正法眼蔵随聞記(1235‐38)四「小人下器は、いささかも人のあらき言ばに必ず即ちはらだち、恥辱を思ふなり」

か‐ずき ‥づき【下器】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android