下向法(読み)かこうほう

世界大百科事典(旧版)内の下向法の言及

【弁証法】より

…これら二途はプラトンにおける上昇の途と下降の途とに遠く呼応するということもできる(ただし,マルクス主義においては,前者が〈下向〉,後者が〈上向〉と呼ばれ,上下の了解がプラトンの場合とは逆になっている)。マルクスによれば,前者(下向法)は研究の手続ではあるが,学問的体系構成法としてはもっぱら後者(上向法)だけが認証される。このさい,しかし,マルクスの下向法は,プラトンやヘーゲルの上昇とは異なって絶対的なアルケー(原理・端初)を設定するものではなく,したがって,マルクスの上向法aufsteigende Methodeは絶対的端初からの自己展開ではない。…

※「下向法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」